近所の農家の方と最近話した事がありましたが
収穫量ですが、各家によって大きな差があります。
反収3石以下の家もあれば 4石の家もありました。
4石(600kg)も収量を上げてる田んぼは 意外と茎数が立ってなかった。
これでほんとに4石採れるの?って感じるくらいでした。
収穫量に大きく影響するのは、やはり登熟率と言う事でしょうか
出穂以降 いかに効率よく光合成をしてデンプンを作る事が出来るかによって決まる。
茎数を多く立てて籾数を確保しても、この籾袋に一杯デンプンが詰まらなければ
収穫量は増えない。
茎数が増えるほどその田んぼの葉面積が増えていくことになり
お互いに影を作り 光合成速度は落ちていきますが
茎数が増えるほど その茎が生きていく為の呼吸量は直線的に多くなっていきますので
ある茎数を境にそれ以上増えると急激に乾物生産量は減ってくるはずです。
葉面積指数と言う言葉がありますが、たとえば1㎡の面積にある葉を
全部切り取り その真下の1㎡に並べて その葉の占める割合の事です。
細い針のような松葉だと1以下になります。
高収量を上げる事が出来る葉面積指数を最適葉面積指数と言いますが
稲の場合 4.5~6とされています。
この最適葉面積に持っていく為の茎数ですが
1穂の粒数によって変わってきます。
こちら徳島県でコシヒカリを作った場合
1穂もみ数が80粒であれば1㎡あたり420本とされています。
単純に計算して 坪あたりの粒数は11万粒くらいです。
1株の茎数は 植えつけ密度によって変わりますので
坪50株植えだと 420×3.3÷50=27.7本
坪60株植えだと 420×3.3÷60=23.1本 になります。
井原さんは経験的に4石狙いで坪12万粒あたりが丁度良いと書かれていましたから
への字稲作でも そう大きくはずれてないはず。
さて V字稲作の方 最適葉面積指数を意識して
いかに無効分げつを出さずに目標の茎数に持っていけるかですね。
今年は田んぼで平均的な株の茎数と粒数くらいは調べてみても良さそうです。