硝酸態窒素の害 

カテゴリ:肥料

最近 農業による地下水の汚染問題が起きているのを知っていますか?

化学肥料多用時代になってかなりの年月が経ちますが

これら農業に使われた肥料が地下に浸透して地下水を汚染してると言うのです。

何がどのように悪いのかを調べてみました。


作物に与える肥料は3要素 窒素・リン酸・カリがありますが

このうち窒素は植物の葉を大きくする葉肥だと勉強しましたね。

そして光合成に必要な葉緑素は 炭素 酸素 水素 窒素 から出来ていますが

炭素と酸素は2酸化炭素(CO2)から水素は水(H2O)からもらえるので

残りの窒素を与えてやることにより葉緑素が増えて青々としてくるんでした。


問題はこの窒素肥料が土中で硝酸態窒素に変化することにあるんです。

通常は尿素やアンモニアという形で与えられた窒素肥料ですが

細菌によって亜硝酸から硝酸へと変化してから作物に利用されます。

そしてこの硝酸は人体に2つの悪い影響があります。


一つは血液中のヘモグロビンと結びついてしまう事です。

水や野菜から硝酸が体内に吸収されると口の中の細菌などで亜硝酸に変化します。

この亜硝酸はヘモグロビンと結びついてメトヘモグロビンという物質に変化しますが

このメトヘモグロビンは酸素を運ぶ事が出来ないため酸欠状態になるのです。

アメリカでは1945年ごろ39人の乳幼児がなくなって、さらにヨーロッパでも

1960年ごろまでに80人の乳幼児が、このメトヘモグロビン血症でなくなっています。

別名「ブルーベビー症}と呼ばれ、胃酸の分泌の少ない乳幼児では

硝酸が亜硝酸に変化しやすく酸欠になった体

特に唇がチアノーゼで青く見えたからこう呼ばれたそうです。



もう一つは亜硝酸と2級アミンと言う物質が反応して発がん性物質の

「ニトロソワミン」が作られる事です。

この2級アミンは魚や肉のたんぱく質に含まれているのでいくらでも口に入れてるわけで

亜硝酸は 硝酸を含む植物を食べると口の中の細菌によって亜硝酸に変化したり

漬物などでは最初から亜硝酸の形で食べてしまう事もあります。

この二つが反応しやすい条件はPH3程度の酸性なのですが

胃の中はちょうどこの程度の酸性になっており、ニトロソワミンは体内で作られるわけです。


さあ、ここまで読むと化学肥料はとんでもない悪い事ばかりだ

有機肥料に変えないとだめだなって考えてしまいますが

有機肥料も土中でバクテリアによってアンモニアに変化し、

さらに亜硝酸から硝酸に変化してから植物に吸収されているので

全く同じ影響が出ると考えられます。

さらに畜産廃棄物も同じ事が言えるようで、これによる汚染も問題視されています。


現在 日本では地下水の硝酸態窒素量をアメリカと同じ1リットル当たり10㎎以下とする

基準が設けられているようですが、今のところ水道水ではこの基準値内のようです。

狭い島国の日本では常に地下水は流れているので影響は少ないようですが

各地の井戸では基準値を超えるところも出てきているようで、

これから気をつけないといけないところです。


野菜に関しては硝酸態窒素に関する規制は日本ではまだないようです。

実は硝酸態窒素の人体への影響は50年以上にもわたって研究されているのですが

未だにはっきりとは分かってなくて、学者の間でも意見が分かれているらしいのです。

そして日本では人体への影響の確たる証拠がないとして農林水産省では基準を設けていません。


露地で作られる野菜は適当に肥料が流亡してくれるので、

硝酸態窒素の含有量は少ないと考えられますが

ハウス物は降雨による流亡がないため気をつけないといけないですね。


農家としては過剰な施肥はなるべく避ける

これを念頭に置いて農業を行っていれば問題ないと思っています。

先日やった硝酸入り化成肥料 反当20kgであれば影響のないレベルでしょう。

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